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こんにちは! 団員のワタナベです。
今回は5/10に開催された、城たび〈ミスターこまなが徹底解説プレミアムツアー「異常な一戦! 史料と現地から岩崎城の戦いの謎に迫る!」〉への参加レポートになります。今回もとても楽しい攻城になりました!
集合から室内講座へ

模擬天守がよく見える岩崎城歴史記念館前で集合。
ミスターこまなが・内貴先生と幹事のpriusイワさんにお出迎えいただきました。集合した団員の何人かは「ミスターこまなが家臣団」と書かれたTシャツを着ており、攻城団も内貴先生の調略を受けているようです……。

まずは記念館で座学と注意事項の説明。この日は幸いにも雨が午前中で止みましたが、ぬかるんで滑りやすい箇所もあるので堀に落ちないよう注意がありました。
外に出て、ツアー開始

まずは城からの眺めを堪能。日進市の市街地が一望でき、城としての立地の良さが分かります。

本丸には「古城跡」と書かれた石碑があり、この石は城内で最も古く、江戸時代からここにある石のようです。
明治になって妙仙寺(丹羽氏の菩提寺)の住職が、過去に戦死した城兵たちの鎮魂のために刻んだそうで、ここでの戦いが昔から語り継がれているという歴史を感じることができました。
また、この周辺は庭園だったという話もあるのこと。戦国時代の城内の庭園はかなり珍しく、超巨大な空堀も含めて、単なる小領主の城とは一線を画すようです。

こちらは隅櫓跡。
天守に相当する二階建ての建物があったようですが、江戸時代に城内は畑に転用されてしまったため、礎石の抜き取りもあって小牧長久手の戦いの時代のものかは判断が難しいそうです。
ここで模擬天守についても説明が。こちらは城の斜面に建てられており、貴重な遺構を破壊して建てられた訳ではないですが、歴史的な根拠がない天守を建てたことへの批判もあるそうです。
内貴先生「空堀の清掃を地元の皆さんでやったりと、歴史的な建物ではないですが地元に愛される日進市のランドマーク的な建物を目指してます。」

お次は本丸井戸の説明へ。本丸以外にも井戸は整備されており、籠城への備えはバッチリです。

今回は特別に、井戸の裏側の土塁に登らせていただきました。ここの空堀は大迫力ですが、土塁上から見ると高低差がより一層感じられます。

本丸の一角には古墳の石室があります。皆で入ったところで、はい、チーズ!


土塁の一番高い場所は櫓台跡で、「表忠義」と書かれた忠義を称える石碑があります。裏側には戦死者239名の名前が刻まれています。

二の丸を経由して城の北東側へ。
何もない場所ですが、ここが本来の大手道で池田軍はここから攻めてきたとの解説が。撃退された池田軍の兵士が、空堀に転落したという話まで記録されていて、文書での記録ときっちり一致する遺構が現代まで残っているのは素晴らしいですね!

今回のツアーでは、普段は立ち入り禁止の空堀の中へ突入。
本丸の土塁を見上げて、堀底へ転落した池田軍の兵士の視点を存分に味わいました。空堀内は有志の皆さんで定期的に清掃してくださっているとのこと。

ここで、団員のもいちさんから前回の空堀清掃の写真を見せていただきました。
空堀清掃の参加者はここ数年でどんどん増えているそうで、ミスターこまながの勢力が尾張を席巻する日も近い……かも?

堀から脱出して城の北側へ。南側同様に北側も小高い立地にあります。

再び迷路のような堀底へ。土塁の上から鉄砲を構えるつもりでパシャリと一枚。

再び、普段は立ち入り禁止の空堀内へ。表忠義碑のあった櫓台跡を堀底から見上げます。

この堀は、元々V字形の薬研堀だったのを、鉄砲の射程に対応するため幅の広い堀へ改修したようです。
それほど大事な拠点として重要視されていたことがよくわかります。

こちらも普段は立ち入り禁止の三の丸へ。
平坦な広い場所で曲輪だったことはよく分かりますが、よーく見るとうっすら畑の畝のような跡もありました。

こちらが三の丸の井戸。向かいの本丸からも見ることができます。

その後は城跡を飛び出して、市街地へ出陣! 今はおしゃれな住宅地ですが、この辺りも城内の曲輪だったとのこと。

内貴先生に、古地図に書いてあるこの辺りにいますよと解説をいただきながら進軍します。
ブラタモリのロケっぽいなーと思いながら、さらに進みます。

小さな川に沿って進みます。この川も古地図に同じ形で描かれており、総構えの一部として機能していたようです。

城下町の名残のある細い道を通って城に戻ります。
ここまで城側の奮戦の話を聞いていたので、「丹羽」という表札を見かけるたびにテンションが上がっていました。

立派な門をくぐって本丸に戻ります。右手の石垣の中に公衆トイレがあり、埋門(うずみもん)のようだと盛り上がっていました。

資料館前まで戻ってきました。ここに戻るまで5回は討ち死にした気がします。
この後は資料館の2階で、内貴先生のサイン会と懇親会を楽しみました!

その後、近くの公民館で進盛隊(しんせいたい)の皆さんによる「全滅クッキー」の直売会がありました。
日進市の新名物を目指して開発されたばかりの商品で、今回のために直前まで手作業で箱詰めしていただいたそうで、ありがとうございました!
城たびを終えて
岩崎城は個人1人で行った際には30分くらいで見終わってしまい、「まあこんなものかな」というのが正直な感想でした。しかし、ミスターこまなが・内貴先生の情熱的な解説で、城の痕跡ひとつひとつのエピソードを聞くことで、岩崎城が大好きになりました!
内貴先生の小牧・長久手の戦いや岩崎城関連のお話は本当に引き込まれて面白かったので、次に講演会などが開催されたら是非とも見に行ってみてください! おススメです!
最後になりましたが、幹事のpriusイワさん、お手伝いいただいたゆきさん、それにこうの団長、本当に楽しい城たびをありがとうございました!