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こんにちは! 団員のワタナベです。
3月9日(日)に開催された、城たび〈東美濃の山城めぐり・苗木城ガイドツアー〉へ参加した際のレポートです。今回も楽しく勉強になるツアーでしたので、その雰囲気が伝われば幸いです。
突発的な資料館ギャラリートーク開催!
今回は岩村城のガイドツアーの翌日のため、2日間参加される方はホテルに泊まっていた方も多く、受付開始の9時30分には全員が集まっていました。
ツアーは10時からなので、開始まで資料館を見学しようかと思いましたが……なんと城がたりで苗木城の解説をしてくださった千早先生に資料館をご案内していただけました!

千早先生「展示品はどれも本物ばかりで貴重ですよ。何せレプリカを作るお金がないもので」
城がたりでも披露された苗木藩の貧乏エピソードは、現代にも受け継がれているようです。

こちらは資料館入口に展示されている風吹門。城内の建物は明治になって売り払われてしまい、こちらが唯一帰ってきた建築物とのこと。
他にも資料館内には、武田信玄の書状や藩主の残した日記、島津家から嫁いだ奥方の残したミニチュア道具などが展示されていて、どれも熱心に解説していただきました。
二班に分かれてツアー開始
私は「チームともまさ」の一員としてツアースタート! ガイドは曽我さんのご担当になります。

こちらは足軽長屋跡近くの石垣ですが、沖縄のグスクのような曲線状の壁面になっていて珍しいです。

足軽長屋跡に着くと天守が一望できます。この景色も良かったのですが、ガイドの曽我さんにはもっとおススメの場所があるとか……?

風吹門まで着くと本格的な石垣がお出迎え。
資料館の風吹門はここにあったと言われています。高さのある石垣の迫力が素晴らしいですが、曽我さんの注目ポイントはこの先の池とのこと。

曽我さん「ここはため池ですが、こんなところにも石垣を使用しているんです。しかも横矢をかけるような出っ張りまであるんですよ」
こうなった理由はよく分かりませんが、石垣へのこだわりが感じられます。

一旦坂道を降り、竹門跡へ。今は城の裏側ですが、本来はこちらが大手道で武家屋敷も多く建っていたそうです。

そのまま城へ戻ると、打込接ぎの石垣が美しい駈門跡へ。注目ポイントはこの脇にある埋門です。

この埋門は巨石が屋根のように使われており、全国的にも珍しい形状とのこと。ただし巨石がひび割れており崩落の危険があるので、下をくぐることはできません。

大矢倉での写真撮影後、いよいよ本丸へ。
大門は、藩主が参勤交代で江戸へ出発する際にここから出発したようで……。

出発時に馬に乗る時に使われた階段が今でも残っています。こういう生活の痕跡があると、お殿様が少し身近に感じられます。

いくつもの門跡を超えて展望台へ。先に到着しているチームひでながの皆さんが手を振ってくれています。

同じ城内でも、本丸のてっぺんまで来るとなかなかの高低差。ここから見える大矢倉は「まるでマチュピチュ」という人もいるそうです。

天守跡の展望台に到着! 全員で記念撮影後、景色を堪能します。

天守が建っていた巨石には、今でも柱の跡がくっきり残っています。

こちらはこの上で馬を洗ったと言われている馬洗岩。
この城が攻められた際に、城内の水不足を悟られないため米を馬にかけて水がいっぱいあると見せかけたとのことですが……同じようなエピソードは砥石城でも聞いたことがありますね。
他の団員さんからは「そもそもこんなところには馬も怖がって乗らないよね」という声も。

その後は坂道を降り、二の丸へ。谷側には段々状の石垣が見えており、掘ってみれば岩村城のような六段壁が出てくるかも?

最後に曽我さんおススメのビュースポット、高森神社前へ(こちらで撮った写真が一番上のタイトルの写真です)。
本丸の展望台から二の丸と、遠くの山々まで一望できて最高のポイントでした。こちらはボランティアガイドの皆さんで整備したとのことで、素晴らしい景色を見せていただき感謝です!
その後は資料館まで降りてガイド終了。皆で車に乗り、懇親会へ行きました。

なんだかんだで城内を歩き回ったので、お腹ペコペコです。
私が食べたのは飛騨牛朴葉味噌焼き定食ですが、味噌の濃い目の味付けと飛騨牛の脂がとてもマッチしていて、疲れた体に沁みわたりました。
城たびを終えて
私が初めて苗木城を訪れたのは2年前で、その時は「巨石の迫力があってすごいけど、わざわざ岩の上に建てたよくわからない城」というのが正直な感想でした。今回の城がたりや城たびを通して、遠山一族がこの地を追われて取り戻すまでの歴史や、貧乏な藩でも皆で力を合わせて暮らしていたことを知り、この場所へのこだわりが少し理解できたような気がします。
今回もとても楽しい城たびとなり、企画していただいたこうの団長、ガイドしていただいた皆様、そして現地でお話していただいた団員の皆さんに感謝です!
今回も見どころが多く長い記事になってしましましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました!