こちらもご覧ください!(広告掲載のご案内)

どうも、はつみんです。
このシリーズは『お城の中にある茶室』を訪れ、茶室の雰囲気を感じながら茶の湯を身近に感じていただけたらいいな……という趣旨でお送りします。
おまけ程度に、用語解説や茶の湯の面白さなどを伝えられたら幸いです。
それでは今回も一服差し上げます。
今回は掛川城へ

色々な方から、「二の丸茶室」なる施設があると情報を得て、かねてから行ってみようと思ってはいましたが、静岡方面に行く用事があったので、ついでに寄れました。
掛川城 二の丸茶室は、平成14年(2002年)に竣工された茶室で、掛川茶を気軽に飲んでもらえる場として設置されたようです。
茶道文化普及のため、茶室・茶道具の貸出もしてもらえるそうです。

510円で、建物内部の見学と呈茶がセットになっています。
周辺の施設すべてを回るならば、960円の共通券のほうがお得かもしれません。
入口にある受付で呈茶について説明を受けます。
呈茶は、抹茶と煎茶がありますが、グループ内で同じものにしてくださいとのことで、お抹茶でお願いしました。

藤井聡太王将と永瀬拓矢九段の王将戦七番勝負で使用した部屋に通されました。
通常は下記のような赤い毛氈(もうせん)ですが、対局の際は緑のフェルトカーペットが敷かれたそうです。



お茶は地元掛川のお茶を使用。
お菓子は同じく掛川市内の「石田屋菓子店」の水仙。羊羹のようなしっかり目の食感で甘みも程よく、おいしかったです。

掛け軸の説明ですが、掛け軸はいまだに読めません。


天井が左右で違うのは、格式を持たせるため(左側は天井も高くなっている)。
お客さんが座るところは竿縁(さおぶち)天井、右のお客さんが座らないエリアは葦簀(よしず)天井(竿縁天井のほうが格が高い)。
あれ……茶室の中ではみんな平等なんじゃなかったっけか? と記憶していましたが、それも流派によって違うようです。
茶室内は帯刀禁止ですが、条件次第で男性は帯刀して行う流派もあるので、本当に奥が深いと思います。
用語解説
今回は茶室の解説。

四畳半の茶室の例です。畳それぞれに名前があります。
- 床の間
- 掛け軸、花、飾り物などを飾るスペース。掛け軸は、禅語、和歌、画賛など。
- 禅語を飾るのは、かつては禅僧を招いて説法を聞いていたが、毎回は難しいため、掛け軸となった。
- 貴人畳・客畳
- お客さんが座る畳。お茶会などでは、毛氈が敷いてある場合もある。
- 貴人=身分の高い人。今は正客(しょうきゃく/直接招待を受けたお客さん)が座る場所。あえて空けておく場合もある。
- 通い畳
- お客さんの通路となる畳。ここには座らない。
- 道具畳
- 点前座(てまえざ)とも呼ぶ。亭主が座るので、お客さんは座らない。
- 踏込畳
- 茶道口から出てきた亭主の動線となる畳。半東(はんとう/亭主の手伝いをする人、お茶を運んだりする)がいる場合はここで待機。
- 茶道口(さどうぐち)
- 亭主、半東の出入口。お客さんは使わない。
- 躙り口(にじりぐち)
- お客さんの出入口。にじって入る。
- にじる=膝をついてグーの手で体を進めること(けっこう大変)。
お茶のお稽古をしていない人は、畳の名前まで覚える必要はありませんが、座ってはいけないところだけでも覚えておくといいかと思います。
おまけ

おススメのお土産その1・城もなか( *´艸`)
シソの香りがよく、さっぱりと食べやすい味わいです。
抹茶味のもなかもあります。二の丸御殿入口にてゲット。

おススメのお土産その2・これでよしなに。
個人的にヒットしたのが、たまごせんべいの「これでよしなに」。
小判型のたまごせんべいで、レプリカの小判も入ってます。
こちらも二の丸御殿入口にてゲット。
おわりに
あとから聞いたら、立礼席もあるようなので、畳に座ることが苦手ならば、そちらに行ってもいいですね。
正式なお茶会とかでなければ、足を崩しても大丈夫なので気軽に楽しんでみてください。
ただし、足でお茶碗を蹴とばさないようにお気をつけて。
それでは今回はこのあたりで。