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思い立ったが吉日! こんにちは、toproadです。
今回は僕が趣味の世界で意識している言葉、「マニアがジャンルを潰す」について書いていきます。
「マニア」とマウント
「マニアがジャンルを潰す」は新日本プロレス前社長・木谷さんの言葉です。
どんなジャンルでも裾野が広がらなければそのジャンルは衰退していくわけで、その要因となるのが「マニア」だということだと思います。
そして、「マニア」は初心者に対してマウントを取りがちだからこそ、このような言葉で警告していると感じます。
誰でも初めは初心者だったのに「そんなことも知らないの?」というようになったり、我が物顔で知識をひけらかしたり。

厳密=正義なのか?
将棋の言葉として、将棋をすることを厳密には「将棋を指す」といいます。「将棋を打つ」ではありません。相手と将棋を指すことを「対局する」といいます。「試合する」ではありません。
城の世界でも「天守」とはいうけど「天守閣」は間違いとか、安土城だけ「天主」を使うとか、そういう話があります。
将棋の用語についても、城の用語についても、僕は厳密さを求めていてここに例を挙げたわけではありません。
その世界を知れば知るほど、そういう用語の使い方が気になりますが、あえてそれをただすほどなのか? と思います。
どんな使い方をしようが、相手に伝わればいい話であって、その使い方の間違いをとがめようとするのは少しもいいことはなくて、「マニアの自己満足」にすぎないのではないでしょうか。
そして、そういうことで初心者は離れていくんだと思います。

「教え魔」はダメ、ゼッタイ!
ゴルフ界では「教え魔」が問題になっているようです。
それなりに自分でゴルフがうまいと思っているアマチュアが、ゴルフ練習場で初心者ゴルファーに対して自分の理論を教えるということを「教え魔」といっています。
これが問題なのは、プロゴルファーに対する営業妨害になるのが一番だと思われます。
トッププロと呼ばれる人はプロでもひと握りで、多くのプロはレッスンプロとして練習場やコースに所属しています。そこでアマチュアに指導をすることで報酬を得ています。
それをアマチュアが許可なしに勝手に教えるのは営業妨害でしょう。
城巡り関係でたとえると、有料ガイドのいる城で、無料で、無許可で、ガイドをするようなものかと思います。
練習場はできるだけ静かにするというルールもあるので、レッスン以外で声を出すのもマナー違反です。
「マニア」がマウントを取ることの象徴みたいなものなので、城巡りにおいても「教え魔」にならないように気をつけたいものです。

選択肢を持っておく
サッカーのテレビ観戦において、松木安太郎さんの解説がよく話題になります。
主に日本代表の試合での解説が多いと思うんですが、僕は「アリ」だと思っています。
確かに上級者向けではない解説ですが、まずは日本代表の試合を見てみようという人には盛り上がりどころがわかりやすいですよね。
いきなり「ゲーゲンプレス」とか、「ファイブレーン」だとかいわれても、サッカー見始めの人にはわからないし、伝わらない。
「まずは松木さんから」で、そこから海外サッカーに興味を持ったり、Jリーグに興味を持ったりして、解説ももっと踏み込んだことをしゃべってくれる人をチョイスすればいいと思います。
間口を広げるための松木解説。
松木さんは(周りがすすめたのか、自分で選んだからなのかは知らないけれど)「居酒屋解説」というスタイルを選択しているだけで、監督としてヴェルディ川崎を優勝に導いているので、当然、戦術の知識やチームマネージメント能力があるのでしょう。
いろいろな選択肢があることが重要なので、いい戦略だと感じています。
逆に先日、小牧山城の説明会で話した方から「中城研(中世城郭研究会)」のセミナーに参加したらどうですか? と誘われたのですが、正直「ガチ感がすごい」のでパスしようと思っています。
なぜなら、参加者のみなさんの共通認識では年号と出来事が結びついていて、「天正10年の時点で」という話の際に「その年に本能寺の変が起こった」ということは参加者は当然の知識として持っているというセミナーらしいのです。
まだ、かろうじて「1582年」と言われれば「ピン」とくるかもしれないですが、研究者でもないシロウトの僕にはハイレベルすぎる。
だからといって、それを批判したいわけではなくて、そういう会はそういう会で研究者の集まりとしては重要だと思います。
これも選択肢のひとつなので。

「相手に合わせる」こと=「マニア」の正しい姿
と、いうことで、ジャンルを潰さないための「マニア」のあるべき姿は「相手に合わせる」ことだと思うんです。
「マニア」が集まる場所では「マニアっぷり」を遺憾なく発揮すればよいんですが、それ以外の局面では相手にわかりやすく伝えること、相手のニーズに合わせることに力を使うべきだろうと。
そこにはもちろん、「このジャンルに興味を持ってくれてありがとう!」という気持ちも必要です。
「内輪ネタ」が色濃い集団にも初心者は入りづらいですね。そこも気をつけたいところです。

まとめ
今回は「団長公記」みたいな文章になりましたが、それなりに攻城数を重ねた、知識を身につけてきた人間として、いつも意識していることを書いてみました。
攻城団においてはマウントを取りたがる団員はいないですし、こうの団長がそういうところに特に気をつけて運営してくれているので安心です。
これからも城巡りというジャンルが潰れないような振る舞いを続けていこうと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。今回は以上です。