こちらもご覧ください!(広告掲載のご案内)
こんにちは。「ちゃんくま」です。はじめての団員ブログです。
最近は100名城で良かったお城の再訪と、熊の出ない地域の山城や、城址碑や案内板だけの城址等も数多く攻城しました。たくさん回ったお城の中で「初めての攻城で良かったお城」を振り返ってみました。
今年4月に琵琶湖周辺のお城を攻城した時の山城で、初日は上平寺城と玉城、そして2日目に虎御前山と、山城が続きましたがどこもよく整備されていて遺構を確認しながら楽しめました。
どのお城もそれぞれによかったのですがその中で特に印象に残ったのが虎御前山城でした。
虎御前山城(とらごぜやま城)

虎御前山城は織田信長が浅井長政の居城である小谷城を攻略するための前線基地として築いた付城として知られています。
元亀元年(1570年)6月の「姉川の合戦」で織田・徳川連合軍に敗れた長政は小谷城に籠城。信長は最初、横山城を前線基地にしたが元亀3年(1572年)7月に小谷城からわずか500mに位置する虎御前山に築城。標高230m、四方の見通しがきく独立丘陵で、小谷城の南面に位置するため最前線基地を築くのに適していたようです。持久戦に備え、秀吉が城番に任命されていました。
当時の各武将の陣跡が案内板によって確認でき、小谷城との位置関係も感じられます。
対面にある小谷城は浅井長政と信長の妹、お市の方の悲劇の城であり信長や秀吉はどんな気持ちで対峙していたのかと思いを馳せながら現地に立ってみるのは感慨深いですね。

丹羽長秀の陣跡
丹羽長秀の陣跡から望むNTTの鉄塔。鉄塔までは舗装の道路が続いていて(NTT鉄塔関係車両以外、車両の進入禁止)歩いて登ってから更に城址の中に入っていくという感じです。
丹羽長秀:尾張出身。佐和山城主。各地を転戦して功をあげ、賤ケ岳の戦では秀吉に従い越前、若狭、加賀半国を与えられた。


虎御前山
小谷城からわずか500m、山の上には古墳が点在していて、信長はそれを巧みに生かしながら砦を構築、山全体に家臣を配置させたようです。
地図の右上が小谷城で本当に目の前という感じです。地図では小谷山の方が小さく描かれていますが実際は小谷山の方が大きいですね。あくまでも位置関係の参考の図です。

虎御前山古墳群
西暦400~500年代の古墳時代中・後期に築かれた前方後円墳や円墳、方墳からなる中小豪族の墳墓群。銅鏡、剣などの副葬品が出土されています。

滝川一益の陣地跡
丹羽長秀の陣地跡から見えた鉄塔迄登った所から、やっと本格的な城址の入り口が始まります。
南北に長い尾根になっています。まずは滝川一益の陣地跡。
滝川一益:近江国甲賀出身。信長に仕えて伊勢・伊賀侵攻に活躍、その功ににより伊勢長島城主となる。


案内版が各所に設置 きれいに整備されています。



各所に説明版もたくさん設置され見どころを漏らすことなく攻城できます。



伝 堀秀政 陣地跡
城の南側の砦。砦跡の周辺にいくつもの横堀が残っている。
堀秀政:美濃出身。名人久太郎と呼ばれた戦上手で有名。信長に仕え各地を転戦、のちに秀吉に登用され越前北ノ庄城主となる。

ハイキングコースとして整備
ハイキングコースとして★のんびり1時間「信長陣地往復コース」、★まるごと2時間「虎御前山縦断コース」、★よくばり5時間「虎御前山縦断&小谷山コース」などの設定もあり事前にハイキングマップをダウンロードしてから攻城することをお勧めします。
ちなみに今回は丹羽長秀陣地跡から秀吉陣地跡までの往復で1時間30分くらいの攻城時間でした。

伝 織田信長 陣跡
山の最高所に位置する、くの字形の曲輪で北・東・西の三方を高い切岸で防御されていて、ここを中心に南側の砦(伝堀秀政・伝滝川一益陣)は堀切と竪堀を使った防御、北側の砦(伝木下秀吉・伝柴田勝家陣)は切岸主体にした防御と大別できるそうです。

大曲輪の正面の高いところが伝信長の陣跡です。

ここに信長が陣を張っていたのかと思うと同じ場所に立てて何とも感動です。結構な広さです。



伝 木下秀吉陣跡
小谷城に最も近い北端の曲輪群は、木下秀吉(のちの豊臣秀吉)陣と伝わる。
三角形の曲輪を中心に周囲に帯曲輪が設けられ、小谷城側には顕著な土塁がめぐらされ、切岸が削り込まれるなど防御性が高くここが最前線であったことを窺わせる。「ようおこし!!」の一言が歓迎感あって嬉しいですね。


小谷城から見た虎御前山城
浅井長政の家紋「三つ盛り亀甲に花菱」の幟がはためく小谷城の「虎御前山展望所」から撮影。
敵が目の前に迫っているのがよくわかります。いつか行ってみたいと思っていた思いがやっと叶いました。

終わりに
歴史や伝説のある虎御前山、地元の旧虎姫町と旧湖北町にまたがる広い山、どちらの観光協会も城址の整備やマップやチラシを様々作成したり遺構を大事に残してくださっています。
戦国時代の遺構を今でも実際に体感できることに感謝です。名だたる武将の痕跡を自分の足で歩いて、土地勘を肌で感じられてまた改めて城巡りの醍醐味を感じます。小谷城の悲劇を思い浮かべながらの攻城でとても印象深く心に残りました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
